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チャン・ツァン・リンさん(2002年度静岡県・中学国語)の合格体験記


さて、私、チャン・ツァン・リンは、静岡県の中学国語を受験し、めでたく?合格したのでご報告いたします。すでに、いちごさんが報告して下さっているので、個人的な報告になってしまいますが、今後の受験生の方々の参考になればと思います。

まず、受験回数は、1回です。現在28歳。独身。出身は静岡県です。私は、大学を卒業してすでに7年目に突入です。大学を卒業して3年ほど不登校の子も通う学習塾に勤め、その後1年のブランクを経て再び同じ塾で1年講師をしました。昨年の5月に教員採用試験を受験することを堅く心に決め、退社。真剣に受験勉強をしたのは、1ヶ月間だけでした。もちろん、塾で働いている間に何度か挑戦しようと雑誌や参考書などを買って3月くらいから勉強をしていましたが、本格的に学習しだしたのが6月からでした。このとき、本当に勉強することから離れていたので、はっきりいって焦りました。

まず、静岡県は他県と違って教職教養、一般教養の問題傾向がはっきりとしています。特に教職教養は出るところと出ないところがはっきりとしているので、3月に過去問を探すことから始めました。
 
問題集は
協同出版の「静岡県の教職・一般教養」と「静岡県の国語科」
一ツ橋書店の「教職教養これだけはやっとこう」「教育法規これだけはやっとこう」
 
雑誌は
協同出版の「教職課程」の4月号から8月号までと、教職課程の臨時増刊号「2002年の教員試験に必ず出る問題」
を購入しました。

初めは見慣れない教育法規の勉強をと思い「教育法規これだけはやっとこう」を解きながら、岩崎さんの資料にある法規をチェックし良く出るものをカードに書き写して、出る順にAからCまでランク付けをしました。ここまでの作業は、6月までにやりました。4月5月は塾の仕事が忙しく、雑誌を読んだり雑誌に載っている問題をちょこちょこと解く程度でした。6月に入り、静岡県の問題集を2冊同時進行しながら、忘れている漢文や古文の勉強を少し取り入れました。また、時間が余りなかったので要領よく知識の整理をするために、桐原書店の入試頻出「現代文の重要知識」を利用しました。学習指導要領も、4月ぐらいに小・中・高校の3冊を購入し、重要だと思うところにマーカーを引いてノートにまとめました。6月の下旬ぐらいに模擬試験を自宅受験しました。特に論文の書き方に不安があったので、添削してもらってアドバイスを受けたのは良かったと思っています。また、模範解答を見ることで論文の切り口が和歌って良かったと思います。

試験は、いちごさんが詳しく書いてくれていますが、教職教養と一般教養は小学校と中学校、養護教諭は共通問題です。全部の問題を解くと時間ぎりぎりですので、まず論文を先に書いてしまった方が絶対に有利です。問題の傾向としては、知識を問うというより、実践的な場面であなたならどう対応するか?子どもをどのような視点からみつめているのかということをはかる記述問題が多かったように思います。

中学国語科の試験については、問題集に載っているような難しい問題はなく、漢字や古典の解釈など基本的な問題ばかりでした。学習指導要領については、新しい指導要領の重要な箇所について穴埋め形式で出題されたほか、学習指導要領に書かれていることを実現するためにあなたはどのような学習活動をを教室内で行うか書きなさい。というやはり、実践的な問題が出されました。また、今年初めてかどうかは分かりませんが、放送による聞き取り問題がありました。放送を聞きながらメモを取って、後のといに答えていく方式でした。多分、問題集に載っている国語科の試験問題は高校国語科の問題だと思います。正直言って漢文の白文での出題があって、お恥ずかしい話ですが、私は半分くらいしかできませんでした。2002年度の中学国語科の試験には漢文は出てきませんでした。
 
筆記試験の後、面接がありました。3人の面接官を前に1人1質問でした。私が受けた質問は
 
1 クラスに孤立している子がいた場合、担任としてあなたはどうしますか?
2 最近の生徒の言葉遣いや独特の文字を見てあなたは国語科の授業の中で
 どのようにしどうしていきますか?
3 学習塾に勤務していたようですが、なぜ、教員を目指したのですか?
というものでした。
この面接では、私だけが一方的に答え、面接官から再度質問し直されるということ(いわゆる突っ込み)がなかったので、だめだったのかなぁと思っていました。が、無事に合格を頂けました。


二次面接は4人ほどの面接官を前に受験者5人で15分ほどの討論をしました。といっても私のグループは第1組目で、しかも2人欠席していたので3人での討論でした。横一列に並んだいすに座り、「あなたが残したい日本の文化」について自由に討論するものでした。ここでは、話している相手の顔をよく見て、話しを聞き、相手の意見に良いところがあれば同調し、自分の意見を付け加えるといった感じで話を進めていきました。出てきた話題としては、敬語表現・方言・漢字かな交じり文・和歌や短歌・俳句といったものでした。これらの話題と絡ませて、異年齢の人とのコミュニケーションの取り方、地域社会との関係、美しい言葉使い、味のある言葉、日本独特の季節感、言葉の中に凝縮された気持ち、異を認め受け入れることによる自己発展などが討論されました。

集団面接の後、1対1の面接が3回ありました。
私は、1 子どもの読書離れが叫ばれているが、あなただったらどのように読書の指導をしますか?
      また、子どもに読んで欲しい本を1冊あげて下さい。そしてその理由は?
    2 なぜ静岡県の教員採用を受けようと思いましたか?また、最近の子どもについて感じることを教えて下さい。
    3 詩の朗読。その詩を読んでいるときに思ったこと考えたことを教えて下さい。
そして、最後の面接官でしたが、「ぶっちゃけた話、中学の教員としてやっていく自信ある?」と本音トークに持って行かれました。

私自身、女ということで子どもに舐められないようにするつもりだということ。まだ、人間として未熟だが思春期の子供と一緒に悩んだり考えたりともに生活しながら一緒に成長していきたいと言うことをつげました。

中学国語科の合格者の方々は、皆非常勤講師をしていたり大学院に行っている方が多く、新卒で合格という方はいないようです。私もわずかな社会経験と市民としてのボランティア活動や塾での経験が買われた結果だと思っています。しかし、だからといって大学生の皆さんにチャンスがないというわけではありません。教育現場では、若い力を求めています。若いということはそれだけで子どもに近いと言うことです。これから受験を控えている皆さんの少しでもお役に立てればと思い、体験記を送ります。

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