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いちごさん(2002年度静岡県・養護教諭)の合格体験記


まずはじめに…
 静岡では、願書の裏に「自己アピール」を書くための縦、約20センチ、横、約16センチの空欄があります。字数制限などはなく、字の大きさや書き方も個人に任されています。ここでは、静岡で教員になろうとする自分をアピールするわけですが、まずは字の大きさを決め、そこから字数を割り出し、知り合いの先生や大学教官に添削してもらうのがいいです。
 これだけでものすごい時間と労力を必要とするので、あらかじめ今のうちから大体のことは考えておくと楽だと思います。願書は再生紙ですから、ボールペンで間違えたところを削ってもボロボロになるのがオチです。間違えないように気をつけてください。
 また、他県より願書の配布は早いです。見逃さないようにしてください。受理された順に受験番号になりますが、2001年度のときはそれが面接や実技の順番になり、後ろの方だと相当待たされました。今年(2002年度)は、ごちゃまぜだったので無関係でしたが、早いに越したことはないと思います。

 願書が受理され、受験票が届くと同時に、一次試験面接用記入用紙というのが同封されてきます。当日、試験会場に持参して、面接の開始の際に面接官に直接手渡すものです。「静岡を志願した理由」を記入します。

《一次試験》
【教職・一般】…小、中、養護教諭 (論作文含め)80分

 静岡お得意のオリンピック、ノーベル賞の時事はやはり出てきました。
 今年から教職・一般に限り、問題を持ち帰ることができるようになったため、教員養成セミナー2001年10月号でも全文掲載されています。傾向は過去と変わりなく、いわゆる数学や物理的計算問題は元々少ない県なのですが、今年は全く出題されませんでした。過去問を解き、傾向対策してから勉強のあらすじや計画を立てる必要があります。
 論文は教職・一般の同じ時間内に行い、600字以上書かないと採点対象になりません。試験終了30分前になると放送で「そろそろ論文を書いたほうが・・・」と知らせてくれますが、その前に書き出せていないと難しいというのが私の感覚でした。

〈教職・一般の勉強方法〉
 教員養成セミナー(自費購入)と教職課程(友人から送ってもらう)を毎月分と、去年のセミナー・教職課程の問題も持っていたので、それらを何度も何度も繰り返しました。また、友人が受けていたベネッセの通信教育の問題集を譲り受け、基礎編ばかりを繰り返しやりました。去年、協同出版の通信教育を受けていたのでその問題集は「まとめ」や「確認」で使うと便利ですが、基礎がない状態では使いにくかったです。協同出版の「静岡県の教職・一般教養」で過去の傾向を、有紀書房の「教職教養実践問題」で基礎と応用の中間レベルの問題をやりました。
 初めはとにかく基礎をつけたかったので、問題に慣れるためにも、2〜3冊の問題集を繰り返しました。それから別の問題集移ると、全く知らない問題が出てくるのでまた繰り返し、その後はいろんな問題を受けてみるようにしました。やはりある程度やったら模擬試験をお勧めします。少なくても5月、6月くらいのは一度受けると、緊張感や、不安、「このままでいけない」だったり、やっただけ力になってることなどを感じられるはずです。模擬の答え合わせで覚えたことはたくさんありました。もちろんこのHPでの答申や法規の穴埋め問題はどれだけ力になったかわかりません!!
 論文は、課題にあわせて答えを用意するやり方もあると思いますが、勉強の合間に、自分の教育観をはっきりさせておくとどんな課題でも共通の自分の思いがあったりと、柔軟に対応できると思います。これは面接対策にもなります。普段から黙々とペンを握るだけですと、意外とそんな大事なことを忘れがちです。教員としての自分像をしっかり抱いてください。

【専門】養護教諭 

・指導書の解説部分の空欄埋め
・学校保健委員会が注目されている理由
・結核
・救急処置(貧血や鉄棒から落ちた子供への対応)
・語句説明(セルフエスティームなど)
などでした。

〈専門の勉強方法〉
 私にとって時事通信社の「養護教諭の頻出問題」は必須でした。10月下旬に2002年度版が出版されて以来、これは何度繰り返したかわかりません。これをベースに、セミナー・教職課程・通信教育の問題・模擬試験をやりました。現場に行っても知っていなければならない知識ですから、同じ項目ごとにファイルにまとめて、似たような問題が出てくるたびにメモを継ぎ足していきました。一次で実技もあるので、自分の足に包帯を巻いたり、体位交換の練習をしたり、気分転換の時間を利用してインターネットで救急処置を調べました。ネットは新しい情報が手に入れやすいので、集中力がなかったり、頭を休めたいときなど
便利な手段だと思いました。「健康日本21」とか県のページとか見ておくと良いです。気分が高まるので。

【面接】
個人面接・面接官3人

@養護教諭を目指した理由
Aいまの非常勤講師の仕事内容
B非常勤での学校の様子と、教育実習で見た学校の様子で違いはあったか
C養護教諭として赴任したら、教職員とどのように連携を取っていくか具体的に
Dいま学校の養護教諭の仕事を見て、どのような健康問題を感じたか。またどんなことが印象に残っているか

覚えているのはこれくらいです。

 面接の練習は知り合いの先生にお願いしたり、教官にメールで案を送り、指導してもらいました。あと、鏡に向かって練習…やりました。あれは、緊張感高まって、イメージトレーニングもできてよかったです。試験会場での話では、みんなもやってたみたいです。

《二次試験》
 合格通知と同時に「二次試験面接用記入用紙」が送られてきます。

【集団面接】
 5人組になって面接官4人(?)の前で討論する。課題は子供が夢を持てるように、養護教諭としてどのような対応をし、保健室経営をするか。

【個人面接】
 1対1を3回行う。1回10〜15分程度。
1の部屋
@今の仕事について
2の部屋
@詩の朗読
Aロールプレイング
3の部屋
@遠くの大学に行った理由
A自分の記憶に残った恩師と理由

などです。

〈勉強方法まとめ・受験生のみなさんへ〉
 二次に関しては自分のテンションを上げていくことを心がけました。受験生の段階で自信を持つことは中々難しく、ついつい遠慮がちな発言になりがちです。傲慢になれというのではなく、卑屈にならないようにして欲しいのです。もちろん、それまでの勉強や子供との日々、自分なりに感じてきたものがあれば、そういうものがお守りのようになってくれます。自分を見つめなおすいい機会ですから、改めて初心にかえって努力の糧にしてください。

 私は、基本は勉強時間を1日の中に確保するやり方をとりました。仕事のある日で4時間、休日で9時間〜でした。もちろんその中でやる勉強はノルマ制みたいなものでしたが、「休憩」の時間がきたら、パッとやめて休み、またそれが終わる時間がくればサッと勉強に戻るという方法で、だらけがちな自宅を「どこより居心地のいい勉強場所」にしました。ですから働き出した4月からは図書館や喫茶店にも出かけませんでした。出かける時間も勉強できると思ったので。自分に合うのはどういうスタイルかを見つけられたら、半分はできたようなものです。
 昨年の試験に失敗した後、9月から勉強を再スタートさせた頃はまだ大学4年生でした。卒論も本格化しだし、全てが「まとめ」の時期。ただでさえそわそわした感じがしていました。それでも、本気で教員をめざす友人と誘い合っては勉強をし、互いに情報交換するなどして刺激しあってきました。卒論も時間で区切って、けじめをつけて進めたので、実験系にもかかわらず勉強時間は確保でき、卒業旅行もちゃんと行くこともできました。この一年で思ったのは、「だらだらはとにかくソン」だなということです。私も試験勉強と非常勤の仕事を両立する経験をして、少ない仕事量にも関わらず困惑したものでした。でも、だからこそだらだらは疲れます。サッとやって今日は寝よう、とか今日は調子がいいからもう少しやれる、とか、その自己管理こそ、受験そのものだと思います。私は9時間の勉強を最後の3か月やって、滑り込みセーフ、という感じでしたが、自信になったのも確かです。最後はランナーズ・ハイのように、勉強することが息をすること、のようになっていました。修行僧のようでしたよ(笑)。

 よい友だち・仲間はこのHPにたくさん集まってきています。励ましあい、刺激し合い、夢をかなえてください。応援しています。私もこれから、まだまだ勉強を続けていきます!!


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