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りりねこさん(2004年度大阪府・中学国語)の合格体験記


【現状】
受験2回目(去年は1次で不合格)
現在は塾で数学の講師(大学時代からなので指導6年目)

【1次試験】
☆筆記試験(教職教養)
「勉強」という形でしたのは教育心理学のみです。
参考書(東京アカデミーのもの)を読んでマーカーで線を入れて、ノートにまとめるという作業を繰り返し、1単元終わったら問題集の方で確かめました。
と言っても勉強できる時間は週に4時間くらいでした。
大阪府の試験の場合重要なのは「教育時事」だと思います。
私は今までの答申や文部省、教育委員会発表の記事を読むことに時間を費やしました。
始めは難しくてとっつきにくいですが、いくつか読んでいくと「流れ」や「方向性」が見えてきます。
違う資料でも目指している方向はほぼ同じですから、今教育現場はどう変わろうとしているのか、どんな教育を掲げていこうとしているのか、何が問題になっていてどうしていこうとしているのか、というのが見えてきます。
それがわかれば、読むのは容易くなります。
そして、大阪府の試験の場合そのことが重要だと思います。
試験の時に知らない資料が出ても、流れを知っていれば答えられる問題は沢山ありますから。
どんな資料に目を通せばよいかわからない人は「NSK教員採用試験通信」の購読をお薦めします。
重要答申などがまとめられており、また、定期的に届くので励みになりますよ。
☆筆記試験(一般教養)
理科だけ、高校入試レベルの問題集(非常に薄いもの)をやりました。英語は簡単ですし、国語と数学はもともとできるので、忘れてると解けないかもしれない理科を少しだけ復習しました。
ちなみに社会はもともと苦手なのに加え「地理」「日本史」「世界史」「公民」「倫理」・・・と範囲が広く融合問題も多く出題されることから、手に負えないと判断したので何もしませんでした。
★面接試験
6人1組の集団面接で、試験官は2人でした
@1分の自己PR
Aそれについての質問(1人1問)
B最近の子供は国語力が不足していると言われるが具体的に何が問題と思うか?
Cそれにしての質問(1人1問)
Dあなたが採用されて始めて担任をもったとして、最初のHRで生徒にどんな話をするか。実際に生徒の前で話すつもりでやってみてください

【2次試験】
☆筆記試験
1次の発表の後すぐ旅行に行ったので勉強は3日くらいしかしていませんが、大学入試用の問題集を古典と漢文1冊ずつやりました。
あと、国語科の学習指導要領に目を通しました。
試験問題自体は難しくないと思います。
現代文は読解問題もありますが「生徒にどう説明しますか?」という問題が多いです。
古典と漢文は普通の問題でした。
私は国語という教科からしばらく離れており、勉強も不足していたので解けないものもありましたが、家に帰って調べてみると、古文も漢文も有名な作品からの出展で、講師などをしておられる方は簡単に解けると思います。
あと、書道についての問題(学習指導要領からの出題と思いますがわかりませんでした)と、作文でした。
作文は「正しい言葉遣い」をテーマに授業をするときどのように進めるか、というようなものでした。
★面接(集団討論)
6人1組 面接官3人
@「子供の表現力不足について」で討論
司会なし、20分程度(最初に自己紹介)
A「表現力不足の原因はどこにあると思うか」
挙手制で1人1度だけ発言
★面接(個人)
20分 面接官3人
@集団討論はどうでしたか?
A事前に提出した面接個票に基づいた質問を数問
(私は「生徒ととにかくいろんなことを話したい」と書いたので「こちらから話しかけても何も答えない生徒に対してどうするか?」など)
B「国語が大嫌いで教科書さえ持ってこない生徒に対してあなたはどう指導しますか?」


面接に関してですが、私の感想は「おそるるに足らず」でした。
なごやかな雰囲気を作ってくれるのでとても話しやすいですし、最終の個人面接の時などは試験官の方も何度も笑ってくれましたし、私自身も声を上げて笑ってしまうシーンもありました。
ただ、1次試験の時などはとくに、ものずごく硬くなっている方がいるのも事実です。
あと、簡潔に話をする人が少ない気がしました。
1分で自己PRして下さいと言われているのに長々と話をしたり、1つの質問に対して延々と話したり。
教師という職業は毎日生徒の前で話をするわけですから、質問に対して「瞬時に考えをまとめてわかりやすく話す」ことは重要だと思います。
また、自分の中で1本、しっかりした筋の通った教育観を持つことも大切だと思います。
私は「明るく元気なキャラなので、そこを生かして生徒といろいろな話をし、それを通じて心の中を理解していく」という自分のなりたい教師像がはっきりとあり、それを前面に出しました。
いろいろな質問をされますが、全て自分のポリシーにあった対処法を明示することで、面接官からの信頼は得られると思います。
私は元気キャラをアピールし、実際面接中も元気にニコニコと対応しましたし、質問される生徒対応への答えもすべて元気キャラで通しました。
上辺だけの受け答えはすぐにバレます。
逆に言えば、自分の中でしっかりとした考えをもっていれば答えられない質問はないのです。
試験官は「ほんとうにこの人はそういう考えをもっているのか?」を確かめるような質問をしてくるからです。
ですから面接はたいしたことありません。
あとは自分を出せる度胸があるかどうかですね。
講師などの経験がない人は、どうにかして機会を作って人前で話すことに慣れる必要があると思います。


以上です。
大阪府を受験される方々、倍率も高く大変ですが頑張ってください。
教員採用試験はおそらく勉強量ではありません。
「人柄」だと思います。
普段から人間としての魅力や教師としての包容力、そしてそれを相手に伝えられる表現力を磨いていきましょう。
えらそうなことを書きましたが、私も失敗だらけでした。
作文は途中までしか書けないし、切手は忘れるし(笑)
それでも合格したんですから、そんなに高い壁ではないんだと思いますよ。
頑張ってください!

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