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koujirouさん(2002年度群馬県・小学校)の合格体験記


<一次>
一般・教職 (すべてマーク)

・英語(ヒアリング含)
最初に英文が読まれ、その後3問のQ。最低限のヒアリング能力があれば、なんなく突破できる。他の問題も高校レベル。日常的なやりとりになれておいた方がいい。

・漢字
タン的(端的)のタンを選ばせる問題。たまたま解答できたが、この手の問題では自分の知っている漢字の量を100とすれば、101番目の漢字を要求されることも多い。地道な努力が必要。

・政治経済に関する問題
食料の消費量や、東南アジア情勢、家電リサイクル法など、多岐に渡る問題が出題された。日頃の社会に対する識見が必須。法律の改正や選挙法の改定などがあった場合は必ずチェックしておく。新聞はトップの記事だけでも良いから毎日読むべし。

・自然科学
数列、最大値最小値を求める問題、相似、球、電流、薬品保存方法(ナトリウム)、酵素、マグマの成分など。
今年の出題は数学・理科ともに易。中学・高校レベルの知識があれば問題なかった。ただ、苦手意識のある人は十分な対策をお進めする。(数字が出てきただけで「できない!」と焦る。)

・音楽・芸術
群馬県はなぜか、毎年のように、日本の伝統的な楽器や外国の民族楽器についての出題がある。その場では絶対に解けないので、少しでも多く覚えておきたい。今年は群馬県にゆかりのある画家が出題された。:山口薫

・家庭
繊維・食中毒の原因菌が出題された。選択肢の内の何個かがわかれば解ける。

・学習指導要領
成立した順に並べ替える問題。学習指導要領を覚えずに試験に臨むような人はいない。いないことを祈ってやまない。

・人物
エレン・ケイ、デュルケム、デューイ、フレーベルについて著作などが正しいものを選ぶ問題。大した問題ではない。(ちなみに自分は完璧に覚えていったつもりでいたのにも関わらず、誤答)

・評価・投影法・LD・指導要領なども出題されたが、対策をしていけば何も怖くない。


小学校全科
指導法型の記述式。様々な問題が出題されるが、とにかく学習指導要領を読み、自分自身の指導方法のようなものを確立させておきたい。私は15cm×25cmぐらいのカードを用意し、各教科毎に学習指導要領をふまえながらまとめ、それを繰り返し読んで覚えた。
例:第3学年における読書の指導について、あなたの考えと指導法を述べなさい。


小論文
400字30分。恩師への回想談を読み、教員として考えをのべる。時間も文字数も少ないので、どれだけ簡潔に自分の意見がかけるか。

集団面接
30秒PRと質問ひとつ。(私の場合は児童虐待について)
個人を見ると言うより、明かな精神異常を判断するだけのような面接。ただ、論文と同じく時間が短いので、話術は必要。


<二次>
個人面接、集団討論、適性検査(MMPI)、パソコン実技、音楽、マット運動
(倒立前転、開脚前転、前転足交差、後転、側転二回)、跳び箱(5段・6段)、バスケットボールなど、非常に盛りだくさん。


個人面接

それほど意地悪なことは聞かれなかった。面接表に書いたことの確認や、僻地勤務制約。小学校・中学校・養護学校への希望の順位などを聞かれた。自己PRはしっかりできるように。考えた文章をそのまま読んでいるとばれる。自分自身のことを相手に伝えようとする気持ちが大事。落ち着いて、ゆっくりでも良いから正直に話すことをお勧めする。
また、20分間ロールプレイングもあった。(いじめを受けている親から苦情が来たときの対応)どれだけ現場の教師として対応できるか、相手のことを考えているか、現在の教育での対応ができているか。


集団討論

司会は面接官が行う。と言っても挙手した人を指名するだけのもの。いわゆる集団討論と考えて間違いない。基礎・基本についてどう思うか、どのような指導をするか、を論じた。


<まとめ>

一次試験について

教職教養は出題される内容が限られている。基本的な内容をしっかり覚えて、(ここのHPに載っていることを覚えれば8割近く網羅可能)パスラインなどの問題を多く解く。全国の試験問題を解くことも実力アップにつながる。とにかく反復し、ひとつでも多くのことを覚えておく。

一般教養についても同じ。必ず知らないことが出題されるが落ち着いて知っていることを参考に解く。苦手なところは中学レベルまででも良いから取り組む。新聞は読んでいた方が絶対に得。

論文はとにかくたくさん書く。苦手だと思っている人はさらにたくさん書く。書き過ぎって事はない。
苦手な人にアドバイスをすると、一番最初に自分の書きたいことを書いてしまう方法をお勧めする。そして、その後その考えを持った理由を書く。その際、自分の経験や教育論などを入れていけると良い。

二次試験について

最終的には人格のぶつかり合いになる。面接では嘘をつくとばれる。点数を稼ごうとするとばれる。教育現場に嘘つきは必要ないからだ。余裕を持って望むようにしよう。自分自身の良いところを話すように心がける。そこを面接官が評価してくれれば、自ずと結果は出てくる。経験は言葉になる。様々な経験を積んでいる人は、言動にも説得力があるし、評価も高い。


最後に

教師になるということを考えて欲しい。

確かにやらなくてはならないことはたくさんあるし、試験内容も年々要求高くなっている。それでも、医者になるより、弁護士になるより、壁は低い。

ただ、教師には絶対に欠けてはならない資質がある。
私たちは子供達を教えるという使命を背負う人間となるのだ。

そのモデルとなるべき人間が、自分自身のことを胸を張って主張できなかったらどうなるか。
努力のできない人間が子供達に「努力をしろ」と教えることができるのか。
思いやりのない人間が思いやりある子供を育てることができるのか。

人生には苦難が多く、それは子供達にとっても同じ事。
子供達を、賢く、明るく、優しく、強い人間になるべく教えるということは、想像以上に難しいことなのではないだろうか。

法規を覚えるより、論文を書くより、大事なことはあるように思う。

・たくさん笑ってください。
・たくさん泣いてください。
・友達を大事にしてください。
・恋人を愛してください。
・嘘をつかないでください。
・人を裏切らないでください。
・自分の「好き」を主張してください。
・自分の「嫌い」を主張してください。
・自分に厳しく生きてください。
・努力をしてください。
・さらなる努力をしてください。

難しいものはひとつもないはず。
ひとつでもできないものがある方は教師になることを考え直すことをお勧めする。

乱文をお詫びいたします。


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